言事堂の日記帖(2023.4-)
2025.9.25(木)-9.29(月)
9.25(木)
休みの日に中庭の木材を片付けて冬支度。外の薪置き場は半分までしか進められず。通販の梱包後に、ななこさんと展覧会の打ち合わせをオンラインで。本の登録をすすめる。バックヤードも少し片付いてうれしい。2階をようやっと片付ける気持ちになってきた。腰が重すぎる。発注していた本がどんどん届く。楽しみにしていたマキネッタもスウェーデンから届いた!ぎすじみちさんの展示の搬出をしながら営業、途中お客様が写真を見にきてくださって、泣きそうになりながら大笑いしてくださり、みちさんも喜んでいると思います。よかった!いつも笑って暮らしたいです。
9.26(金)
月刊プラザ諏訪に檀さんが描いてくださった言事堂の記事が載りました。早速お客様がご来店、買取の予約をいただきました。熊谷守一やジャベルのお話などで盛り上がる。檀さんありがとうございます!写真、山積みなった本がすごい高さで写っています。査定の山を進めつつ、通販の梱包梱包。八十二銀行の営業の電話を受けつつあれこれメモ書き。
9.28(日)
常連のKさんがぷらざに載った記事を持ってきてくださる。いつもありがとうございます。店頭買取1件、山の本が入荷しました。お待ちいただいている査定なんと5件、出張買取の予定2件、もうてんてこまいです。仕事が終わらない!次の展示の準備とぎすじさんの写真の返送もまだまだ。もう一つ身体がほしい。
9.29(月)
今日も大忙し。開店前に銀行の両替と外の薪置き場の整理。細かい木材はあと少しで終わりそう。大きな木を切るのはまだ。チェーンソーの準備をしなくては。
2025.9.18(木)-9.22(月)
9.18(木)
定休日に上諏訪のとあるお宅に出張買取へと出かけた。時々お話しながら査定を行なっていたところ、中村不折の話になって、眞澄のロゴになっている揮毫は不折の作だと初めて知る。夏目漱石の『吾輩は猫である』の初版本の挿絵を不折が描いていたことは知っていたけれども、上諏訪の老舗の店舗も手掛けていたとは。ちなみに眞澄の宮坂醸造からほど近いとある蔵元のロゴの揮毫は、そのお話をされていたHさんのお祖父様によるものだそう。びっくり。新宿中村屋と不折、岩波書店、夏目漱石、となんとなくつながってきた。なるほどなるほど。長野に来てから読んだり調べたりしていることがどんどん景色よくなってくることが楽しい1日だった。
休み中の通販の発送分の梱包で午後までかかってしまった。玄関に積み上げたままになっていた村野藤吾建築図面集全8巻揃を値付け。早くやればよかったのにいつも遅くなる。写真シートが残念ながら欠になっているけど売れますように。諏訪、長野の縄文関連の良書がまとまって入荷しました。縄文のメドゥーサ(旧版です)も。いい本たくさん入荷しています。お店にどうぞ遊びにいらしてください。
9.19(金)
午前中は琉球切手の値付け。いつの間にか結構売れていて驚いた。たくさん値付けしたので見てみてください。ピナイサーラの切手は未だ一度も見たことがありません。katsura booksの織田さんがご来店、「石垣りんの手帳」をお持ちくださる。銀行勤めだった石垣りんが、銀行から支給されていた手帳に綴っていた日記を抜粋して本にしたもの。ぱっと開いた1981年の日記を読んでいたら沖縄に行った日の日記で、沖縄ジァンジァンやじんじんのことが書かれてあった。当時、沖縄で会った人たちは誰だったんだろう…。カルチャースクールのことも書いてあったので、新聞社か何かの講演会だったのかな。そのまま3冊仕入れ。武田百合子にも思い入れがあったそうで、『日日雑記』のことにも触れている。引き続き縄文、古代史関連の書籍の値付け。まだまだだあるので気を抜かずに頑張ろう。昨日と今日と、雨のせいか店売りがいまいちだった。土日で挽回したい。
9.20(土)
常連のHさんが開店早々に立ち寄ってくださってしばらく立ち話。古本屋の話や山の話など。昨日に引き続き縄文、古代史の値付けを進める。荒神の古民家関係の人たちが続けて写真展を観に来てくださる。おおらかさ、たくましさ、きよらかさ…、写真から見えてくる景色は面白い。去年は絶不調だったけれども、おや、もしかして今年も色々と運が悪いぞ?というようなことがあれこれと起こる。それと同じくらいに良いことも起こる。極端だ。中庸でいいのに。今日はたくさん売れたのでほっと安心。もうちょっと頑張りたい。明日の仕事の準備をして帰宅。
9.21(日)
ぐるぐるバザールの日。朝一番でお詫びのお電話をいただく。ひと月前から仕入れの本の問い合わせをしていたのになかなか送ってもらえずにやり取りのすれ違いもあり、今回は仕入れを断念したのだった。こういうことはごくごく稀にある。「気」が合わなかっただけで、お互いの気が慌しかったのだろうと思う。ものすごく昔、とある人に「子育てで忙しいなんて、それって言い訳じゃない?」と言われたことを思い出した。言われたことの襞はまだ残っている。お客さんからお花をいただいて気持ちが和らいだ。ちょっとしたことがうれしい。持ち込みの絵本の修理が2件、本のコンディションを見ながら、どこまで補修するか探る。今日はたくさん本が売れました。その分仕入れもたくさん。
9.22(月)
昨晩は蓼科高原映画祭に行ってきました。蓼科には小津安二郎の別荘があり、小津作品の脚本を長く書いていた野田高梧の山荘もあります。小津ゆかりの地で28年も続く映画祭、もうちょっと人が来たらいいのにな、と思いました。クロージング作品『ハロルドとリリアン』はとても心が暖かくなる物語でした。監督のダニエル・レイムは小津のドキュメンタリーを制作、今年全米で公開だそうで、来年は日本にやってくるかな?蓼科高原映画祭での上映もあるかもしれません。ぎすじみち写真展、最終日です。ご来場お待ちしております。3日ほど前から急に寒くなった諏訪、もう秋かな。夏が終わって悲しいです。売り切れていたsuwazineのバックナンバーが入荷しました。ている舎の『新百姓宣言』、『チニアシ』の売り切れたバックナンバーも再入荷しています。今までサンプルのみで販売していなかった10号がなんと入荷しました。おまけ付きです。今日は査定を一気に終わらせる予定です。値付けが進まなくて、一向に『日本の古本屋』の登録件数が伸びません。火水は定休日、また木曜日に。
2025.9.11(木)-9.15(月)
9.12(金)
昨日がぎすじみちさんの展示の初日、すごくにぎわって楽しい時間でした。浦安の猫実珈琲店にDMを置かせていただいたので、お店の方が紹介してくださって、なんと浦安から来てくださったかたも!嬉しかったです。今日は長野日報に記事が載ったのでそれを観たお客様が開店と同時に来てくださいました。展示は22(月)までです。どうぞよろしくお願いいたします。査定が全く終わらなくて冷や汗をかきつつ値付けを進めています。あれもこれも、期日も迫ってきていますが、何度も書いているように、こつこつ、しかないですね。古本屋さんになりたいという人たち、恐ろしい数のタスクをこなせる器量をお持ちでしたらお勧めいたします。
9.13(土)
展覧会の準備で本の値付けが進まなかったので、今日は値付けを中心に。『近代歌舞伎年表 大阪篇』全9巻と『歌舞伎座百年史』3巻揃も入荷しました。新刊書もたくさん入ってきていますので、ご来店お待ちしています。
9.15(月)
敬老の日。展覧会会期中ということもあって来客も多く大忙しでした。ジット・プミサク+中屋幸吉の本を買いにわざわざ諏訪までいらしたお客様がいらっしゃって感激。サウダージ・ブックスの群島詩人のこのシリーズを沖縄時代も含め長く販売してきましたが、とうとう最後の1冊が売れました。増刷もないそうなので、これが本当に最後でした。それに相応しいお客様だったのではないでしょうか。淺野さん、完売しましたよー!展覧会のカタログ、画集も含めたくさん入荷しています。休み中もたくさん値付けしますので、木曜日からもどうぞお楽しみに。ぎすじみちさんの展覧会は22日までです。じわ写の写真集も売り切れたので新しく仕入れの連絡をしました。大忙しで仕事できて大変ありがたいです。火水はおやすみ、また木曜日に。
2025.9.4(木)-9.8(月)
9.4(木)
忙しい1日だった。松本に泊まっているという女の子と長く話をした。就職活動に悩んでいるようだったのでほぐしてあげたけど、そもそも私は人生の中で一度も就職活動というものをしたことがないので何のアドバイスもできない。自分の生活費を自分で作っているので、誰かに雇われるのなんて本当に合ってないと思う。教えられるのは気の抜き方くらいかな…。沖縄でお店をされているという方たちが麻婆食堂どんどんで紹介されたらしく顔を出してくださる。沖縄行きたいなぁ。長野、諏訪の郷土関係の本がまとまって入荷しました。明日画像をインスタにあげます。新刊書もどかっとたくさん届きました。
9.5(金)
早朝に買取の予定だったのが雨で明日に延期。お店で早くから仕事していたら眠くなってしまって、ソファで仮眠をとってしまった。早起きの意味がない。本棚の整理を2時間ほどかけて行う。すっきりした。西堀杜史「信濃ふるさとの歴史」を読んでいると、昔は『熊』が稲の表現であったのではないかと書いていて興味深く読んだ。諏訪は熊ではなく鹿を供物としてきた。現在でも鹿肉を献上しているようだけれども熊はこのあたりの民話にも出てこない。とても不思議に思っていたけど、地名には熊が残る場所もある。稲作、ということでなるほど、と頷く。
9.6(土)
早朝から在庫の捜索。最近注文や問い合わせがあっても発見できないことがあって、とても苦労している。在庫が増えてくるとこんなにも管理が大変になるのか…。全ての本に保管している場所の番号など付けるように工夫したけれども、何せ2万点ほど在庫があるので、番号を振るのもいつ終わるのやら。昨晩は、とうとう営業時間外に新刊書のお知らせを出した。したくなかったけれども仕方ない。営業時間内では無理なことが増えてきた。地元の酒造所に本の買取へ。歴史のある酒蔵、湧き水の音、とても清らかな空間で気持ちが良かった。諏訪の古い資料を買い取らせていただいた。活用すべく、まずはクリーニングから。ばたばたと作業。大昔調査会の高見さんご来店、言事堂の通信販売部の縄文遺跡ウォーキングマップが品切れになっていたので追加納品に来てくださった。複数冊入荷していてもいつも1冊だけ登録しているので、通販で売れた後在庫を1に戻していなくて昨晩慌てて1にしたのだった。なので、品切れではなくてまだ在庫が3冊あったけれども、追加で納品いただく。高見さん、さすがです、いろんなところを見ている!今、『山の家クヌルプ』の文庫本とウォーキングガイドをレジ台に並べて販売中です。今日は出勤時から右足裏の筋が痛い。どこかでひねったかな。新刊書も通信販売部に登録中です。ぜひ読みたい本をお求めください。
9.7(日)
朝一で国際郵便の発送、新刊書の値札作り、画像撮影してSNSにあげる。毎日の作業です。古書の値付け、均一本の整理。最近ダンボールが山積みになってしまって均一本を邪魔している。常連さんも憤っているんじゃないだろうか。でも置き場所がないのです。作ります。長くゆっくり本棚を見てくださったお客様とレジで会話。dannyちゃんのポストカードも買い求めてくださる。山友達なんですよ、これ、色鉛筆で描いてるんですよ、と話をする。ぐっと寒くなって、雪をかぶりはじめた頃、八ヶ岳がピンク色の岩塩みたいな色になる。その色をまとった景色、とてもきれいでうっとりする季節がやってきます。それはもう寒いのですけどね。買取の持ち込み1件、査定1件、古本の掃除をしたりでてんてこまい。忙しくてお茶を1杯しか飲んでいなかった。危ないので閉店後2杯分飲んだ。今日は新刊書・ウォールデン森の生活、神に追われて、中世の諏訪を見つめる、ほか、古書は最終講義 分裂病私見、Red Fox(洋書絵本)、日本超古代文明のすべて、信濃路のひと、ヨーロッパの美術館、さよならアンディ・ウォーホルの60年代、放課後、私と日本建築、ユング、田紳有楽、ソクラテス以前以後、石垣、雑誌アイデア107などなど売れました。どんどん品出しは続きますので、面白そうな本、探しにきてください。
9.8(月)
開店前にアンナさんに拾ってもらって出勤、荷物重いから助かった!出勤前にわざマートへ行っておにぎりを買う。忙しくて昼食を作れなかった時、本当に助かる。今日は大型本の品出しを進めようと決めていたので朝から準備。全45巻の文庫判サザエさんもやっと品出ししました。4500円〔税抜〕です。お送りできますので『日本の古本屋』をご覧くださいませ。値付けしたばかりの『地籍台帳・地籍地図〔東京〕』がすぐに売れた。早く出していればよかったかもしれない。今日はお客さんが続いて、ずっと喋っていた。元リビセンスタッフのみきちゃんと8ヶ月ぶりに会う。一緒に遊びに行く約束をした。今から楽しみ。諏訪と長野の資料を手元で読みながら値付け。郷土資料は本当に楽しい。県内のどこの図書館にもない諏訪の資料をネットで見つけて気になりすぎてどこかで見てみたい。できることなら入手したい。木曜日から展覧会が始まります。準備を進めて展示に備えます。火水はおやすみ、また木曜日に。
2025.8.28(木)-9.1(月)
8.28(木)
出張で2日間店に来ていなかったので事務作業に追われる。新刊書の本がたくさん届いてうれしい!品出し急ぎます。常連Yさんが、下諏訪に新しく古本屋ができたよと教えていただく。てくてく堂というのだそう。茅野には今年書架かむかふが出来たし、諏訪圏内も古本屋ブームなのかも。続けていくことが非常に難しい専門的な職種なので、とにかく頑張ってほしい。値付け中、洋画家の木村忠太のプロフィールを見て驚いた、なんと、高校の先輩でした!そのほか、ダンカン撮影、ピカソの写真集など入荷しました。
8.29(金)
月末の平日なので各種支払いを行う。いきいき元気館の温泉の利用について、思うところあったので社会福祉協議会に電話をかける。友人や家族たちに安心して使ってもらいたい。『公共』とは?今一度、協議会の皆さんにも、利用者の皆さんにも考えてもらいたい。月末の経理の仕事、通販の梱包、棚の整理と倉庫保管用の本の整理も。問い合わせ返信や注文書作成などなど。書架かむかふのよりこさんより、茅野に古本屋が誕生しそうとのこと。諏訪圏内に古本屋バブル到来か??昨日から急に老眼が酷くなった。メガネなくても見えていたのに。火水の出張の疲れかな…。本の掃除をしてから今月の支出分のレシート貼り、文庫本の値付け20冊ほど。仕事が終わらないので残業する(どこで残業かは書けない。つきまといが怖いので。いちおう、怖い思いをしたので、日記も気をつけて書いています。どこそこにいつ行くとかは書きません。皆さんもSNS等で位置情報や個人情報を書き込む際、気をつけてくださいね。)
8.30(土)
出勤前に倉庫で整理作業、通販用の封筒の準備など。ストーリーに上げていた本の注文あり。うれしい!新刊書の注文と、届いたもののチェック、値札作りなど。映画『鹿の国』の影響でスワニミズムの冊子がたくさん売れて以降あまり動きのなかった新刊書の通販が最近よく注文が入るようになった。新刊書も独自の選書をしていますので、時々覗いてくださるとうれしいです。人と人とのつながりで生まれてくる選書もあります。まさに、奥田知志さんの言葉と同じだ。人と人。愛知から青春18きっぷで旅行中というお客様とおしゃべり。東栄町の花祭りの話になった。700年続く、村人たちによって受け継がれる神楽。6月に民俗学者の岡千曲さんのお宅で見せていただいた写真集がまさにその東栄町の神楽のものだった。500年以上続くという新野の盆踊りの話にも。500年、700年、そういった時の積み重ねの中で続けられてきたものたちが途絶えていくかもしれない。少子化に向かうということはそういう危機をも覚悟をしないといけないことだ。
8.31(日)
あっという間に8月最後の日。今月の目標売り上げを、店売りも通販もぎりぎりクリアできそうでほっと一安心。あれもやらなきゃ、これもやらなきゃで焦ってしまうけど、目の前のことをひとつずつ。通販で滝平二郎の大型本が売れた。新刊書もたくさん発注、届くのが楽しみ。ブロッコリーとゴーヤーをいただいたので夕食の野菜は困らずに済んだ。夏は本当に野菜を買わなくなる。ありがたい。
9.1(月)
今日から長月。気持ちも新たに頑張ります。昨晩はめまいに襲われて、水分と塩分をあまり取っていなかったことに気付いて慌てて摂取、早く眠りました。残業続きでしっかり休めていないことも祟ったのでしょう。本が面白すぎて寝不足になりがちですし、もう若くはないので気をつけないといけないことがたくさんあります。先週の買取分の本20箱を車から下ろせずにいるのでまずは店内の在庫の整理から。その後4箱進められました。海津研さんが突然やってきてびっくり。これから上高地に旅行だそうです。いいなぁ。オコジョの話をしました。海津さんは10月3日から墨田区向島のカフェikkAさんにてカレンダー原画展を開催するのだそうです。お近くの方はぜひ!段ボールゴミをまとめたり資源ゴミの整理。8月分の売れた新刊書チェック、なんと今年2月の最高売り上げ数と並びました。夏休みとお盆でたくさん本が売れたのでした。9月は連休もあるのでしっかり仕入れをして補充したいと思います。通販の更新も進んでいませんが、何度も書きますけども、目の前のことをひとつずつ、こつこつと終わらせたいと思います。あわてないあわてない。火水はおやすみ、また木曜日に。