言事堂の日記帖(2023.4-)
2025.3.20(木)-3.24(月)
3.20(木)
春分の日。確定申告で他の仕事が滞っていたので急いであれこれ済ませる。仕事が進むと単純に嬉しい。取り置き1件、受注を受けていた古書と新刊書が届いたのでお客様に連絡、中庭の薪用木材の整理、汕でのイベントチラシを印刷などなど。
3.21(金)
疲れていたのか、寝坊した。両替や振込のため銀行へ。近くて助かる。郵便局へもレターパックとスマートレターを買いに。ひと月工事が伸びます、と工事現場の担当者の方からお知らせを受けていたのだけど、きょう工事の日程を書きだしてある看板を見たら5月30日までとある。かなり延びている!店舗前の道路が工事中のため、言事堂へは末広の交差点からお越しください。
3.22(土)
随分と暖かい日。予報ではマイナスの日がこれから少なそうなのでミニキッチンの水道の元栓を開ける。(しばらく閉めて、別の水道を使っていました。水抜きを忘れて帰るのが怖かったので。)査定を一箱、来客が続く。しばらく会っていなかった常連Yさんの近況報告。汕のイベントで月末に伊那に行くのでおつかいを頼まれる。西春近にいい文房具店があるのだとのこと。春休みに向けて、新刊書をたくさん仕入れました。今日届いたものもありますが、来週棚出しするものもあります。たくさん売れますように。
3.23(日)
朝からお客さんが続いて嬉しい。月・火と大量の買取の予定なので、今日もできるだけ査定を進めたい。夕方まで来客が続き、査定は結局一箱のみ。また明日。新刊書が今日もよく出た。
3.24(月)
お店のすぐ外から小鳥のさえずりが。春が来た!午前中両替や振込など銀行業務。月一で出張が入ることになったので、作業を見直したり準備するもののto do list作り、大事。国際郵便の準備など。沖縄の組合に用事があって、久しぶりにラテラ舎の筒井さんにメール。(沖縄は今年の冬は寒かったらしい。紅型だいだいのりえさんが言っていた)鹿島出版会のSD選書シリーズがたくさん入荷したので店頭に山を作りました。探してみてください。段ボール10箱ほどの買取持ち込みの対応。今月はもう受付がいっぱいになりましたので、3箱以上の方は来月から受付を行います。お電話もしくはメールにてご相談ください。
2025.3.13(木)-3.17(月)
3.13(木)
休みが明けたら注文や査定依頼や公費の問い合わせなどのメールがたくさん届いていた。返信だけで午前中が終わる。査定前の本を整理して片っ端から計算する。梱包と発送の準備も。宵々酒店の近くで器屋を始めるMさんがご来店。工事なども早く進んでいるらしく、4月にはオープンだそう。楽しみ。
3.14(金)
確定申告作業が終わらず、仕事中にも少し作業。査定したものの整理をバックヤードで。本の置き場所に困る。Yさんが台湾の漫画家の本を持ってきてくれたのでこれは私たちの読書用に。沖縄とも深く関わる内容だとか。日曜日に新刊書を注文するのでリスト作り。あれもこれもと欲張ってすごい金額になってしまう。値付けを進めつつ整理、整理、整理。明日は諏訪に来てはじめての「言葉の朗読会」の開催です。
3.15(土)
第8回言葉の朗読会開催。ひとり直前にキャンセルとなったので、4名で開催。ゆっくり、それぞれ作品を読みながらその短編について話を交わす。感情が溢れて涙ぐむ人も。「声」の可能性や力を感じた2時間半を過ごせたことが本当に豊かだった。またぜひ開催したいです。みなさんありがとうございました。
3.16(日)
雨から雪に変わって、また雨に変わって忙しかった空が落ち着いてきた。雨漏りが気になる。午前中、同人誌「窓」の牛山さんご来店、次号の打ち合わせなど。インスタに載せた新刊書「焚き火大全」を求めに来てくださった方も。ウェブマガジン「雛形」で沖縄のお店の時に取材に来てくださったライターの森さんがカメラマンの阿部さんと一緒にご来店。すごく懐かしくてびっくり!雛形の記事は今でも時々読んでいます。(リビセンかなこさんも時々見てると言ってたなぁ)確定申告が佳境、本当は営業時間内に作業をしたくなかったけれども仕方ない。
3.17(月)
確定申告最終日、毎年のように最終日の朝一で並ぶのがお決まりになっている。今年も無事に申告できました。1年の成績表をもらった気分。判子も省かれて、少し寂しい気持ち。問い合わせのメールや査定の返信、通販の発送の準備などなど細かな仕事を午後2時まで。眠い。
2025.3.6(木)-3.10(月)
3.6(木)
定休日に心配していた雪はほとんど溶けてしまって雪かきは回避、雪の重みで雨樋が外れて地面に落ちていたので簡易的に直して、また晴れた日に修繕することに。隣の小屋の解体現場から出てきた木材を及川さんと軒下に運ぶ。重くて持てなかった柱1本と、思いのほか多くて場所が確保できなかった5本をさてどうするか…。今日は昨日の通販の発送を休んだので過去最多の発送数になった。間違えないように慎重に宛名書き。店頭買取1件、Mさんから北海道のお土産をいただく。御神渡りを観にいっていたらしい。北海道でも?建築雑誌や写真集など値付けしました。確定申告はまだ終わっていません。
3.7(金)
仕事が山積みだったのでいつもより30分早めに出勤、買取1件、査定1箱。長野の教育関係の本を値付け、あとは引き続き建築本。少し寒さが柔らかくなった気がする。早く春よ来い。
3.8(土)
地球のしごと大學の諏訪ワークショップの講師としてポータリーの2階で言事堂のお話をさせていただく。「リユース」「ローカル開業」「移住」というテーマで、質問のあった書店減少の中で古書店はどのような工夫をしているのか、ニッチと言われている職業のこれからの展望などなど、古本屋がどのような仕事なのか、どういった仕事をしているのかまだまだ知られていないんだなぁと改めて考えさせられました。古本屋の魅力を少しでもお伝えすることができたかな…。90分話をしてくたくたになりましたが、大学の先生たちはこの講義を1日に何本も行っているんだと思うと本当に頭が下がります。
3.9(日)
及川さんにお店番をお願いして、午前中は下諏訪で開催されている松澤宥展へ。過去の画廊での展示を再現した部屋(蔵の2階)にて作品を堪能。会場になっていた旧矢崎商店も造作が独特で建築だけでも充分楽しめた。御田町文化研究会という産学官連携の任意団体が主催とのこと、旧矢崎商店も下諏訪町が買い上げた建物らしく、これから保存・活用に向けて知恵を出し合って進めていくのだそう。本当にすばらしい。維持費がかかる、修繕費がかかる、といってすぐに歴史的建造物を取り壊してしまう市町村にうんざりしていたので、こういう話は本当にいいことだなぁと思う。間違いなく町の財産になるし。今日は日曜日、午後からは言事堂にもたくさん来客があり、本もたくさん売れました。
3.10(月)
昨日とは打って変わって静かな平日。朝一で取材の対応。スタッフのかたと偶然昨晩あゆみ食堂で一緒になった。小さい街はこういうところが面白い。土日に本の査定が9箱分もあったので、今日は半分通販の登録、半分は査定の時間に割く。荒川修作+マドリン・ギンズ「建築する身体 人間を超えていくために」、O.M.A、Rem Koolhaas、Bruce Mau「S, M, L, XL」、ジャック・デリダ「友愛のポリティックス1」など入荷しました。
2025.2.27(木)-3.3(月)
2.27(木)
少しだけ春の陽気を感じつつ開店準備、レジ台のあるお店の奥は極寒、あまりの寒さに薪ストーブの前で入荷情報のお知らせブログの更新作業。明日から駐車場の工事で車が停められなくなるので今日のうちに倉庫に移動する本を選別。今日はお客さんが少なかったのでバックヤードでも仕事をした。ご近所カフェAMBIRDに追加納品をお願いしていた『ことことブレンド』が届いた。2025年も引き続き販売いたします。店頭か、言事堂通信販売部にてご購入くださいませ。おいしいよ!
2.28(金)
月の最終日、いろんなものの支払いに追われる。両替に行ったり郵便を出しに行ったり。隣の駐車場内にある小屋の解体が始まった。廃材を貰い受ける話をした。分けてもらえそう!薪置き場を整理。
3.1(土)
月頭、今日も外は陽射しがあたたかい。陽も長くなり閉店時でもまだ空が明るくてほっとする。査定2件、問い合わせのメールを送ったりの対応、本の画像を撮って送る。海外の人と本のコンディションについて簡単な英語でやりとりをする。購入してもらえると嬉しい。韮崎のdaughterのかたがご来店、うちは定休日が重なっているのでまだ行くことが出来ていない。行けたらいいな。韮崎は飲食店のオープンが続いていて、今年は新規で8店舗できるのだとか。すごい!今日は「長野県山菜・きのこ図鑑」、「パリ左岸のピアノ工房」など入荷しました。
3.2(日)
今日は本当にあたたかい。ガレット屋さんを今年諏訪でオープンするまみさんと少しおしゃべり。取り寄せの本が届いたのでKさんに電話、10年間ずっと探していた本だったそう、言事堂さんのおかげです、ありがとうとおっしゃってくださった。Kさんはかつて仏教建築に携わるお仕事をされていたそう、円覚寺舎利殿の天井の構造についてお話を聞かせていただいた。なるほど、左右のバランスでもって、天井を支えている構造なのだそう。実物が見たくなってきた。画家の山崎さんがお客さんの女の子をデッサン。県外から親子で北澤美術館のガレを観に来たそう。
3.3(月)
雛祭り。通勤の途中で雨が雪に変わる。変わった瞬間がわかった。今日はお客さんが少ないだろうから売り上げも少なそうだと思っていたら、みなさんしっかり購入してくださった。平日なのに有り難かった。雪がぼた雪から細かい粒に変わっていった。まだまだ寒さに慣れなくて、雪も珍しいので、こういったことにいちいち驚く。隣の小屋は屋根がなくなり壁もなくなりすっかり何も無くなってしまった。解体現場から譲り受けた古材の中に昔の電柱を使った柱が出てきた。均一本の品出し、山の本のコーナーを整えたり、薪置き場の掃除など。100円均一のコーナーは今週中に入れ替えをします。今日は柳宗悦「手仕事の日本」、丸谷才一「にぎやかな街で」、「蕗原拾葉」全22冊揃など入荷しました。また木曜日に。
2025.2.20(木)-2.24(月)
2.20(木)
今週は寒くなりそうだと思って、早くに出勤して薪の準備。夏の間に平湯の利用者のかたが運んでくださった廃材が大いに役立つ。よく乾いていてよく燃える、ありがとうございます!
各種支払いを済ませて値付け作業。店頭買取1件。
今日はフィリップ・ブードン「ル・コルビュジエのペサック集合住宅」、村松貞次郎監修「わが国大工の工作技術に関する研究」、植田実「建築家 五十嵐正 帯広で五百の建築をつくった」ほか、建築と木曽地方の本が入荷しました。
2.21(金)
開店前、明日のイベントで使う紙のカップや消耗品を買いに出かける。バックヤードに本が山積、少しずつ片付けているものの、寒くて寒くて作業が捗らない。
2.22(土)
今日は夜からブルーズ・シンガーのジロー・ヤマオカさんのライブ。本棚の移動のためにストック置き場の本たちを大移動。いつからそこにあったのか、段ボールに入ったまま動かない在庫の山を恨めしく思ったりまだまだこんなに良書があって値付けができると誇らしく思ったり。物を動かすことで見えてくることがたくさんある。
椅子を設置して、リハも終わって7時からライブ。音が部屋に溶け込んでとてもいいライブだった。アンコール前の最後の曲「Little Boy」は何度も聴いているのに思わず涙が出た。戦場へと供出された愛馬への鎮魂歌。必ず戻っておいてと願っているのに、同時に、もう戻ってこないとわかってしまっている。今の世の戦争が、早く終わればいいのにと願っています。
2.23(日)
連休中日。午前中百瀬さんが昨日のイベントのために貸してくださった椅子を取りに来ていた。自家焙煎の珈琲豆を差し入れでいただく。うれしい!ぐるぐるバザールのチラシの校正を頼まれたので仕事の合間に目を通す。デザイナーや企画のみんながアイデアを出し合ってとてもいい紙面になっていると思う。夕方新刊書の発注を済ませる。同人誌『窓』の同人の方たちも顔を見せに来てくださる。次号は言事堂のことが載ります。富山からのお客様と長話。言事堂がここに来た話を興味深く聞いてくださった。その方は沖縄戦のPTSD患者の研究をしている精神科医のドキュメンタリー映画の上映に関わったことがあるそうで、能登の震災体験者がこれから10年20年後にPTSDを発症する可能性があるという映画の内容の話をしていた。私はすぐにその精神科医が蟻塚先生だとわかったので、しばらく彼と沖縄戦の話をした。今日は忙しくて通販の登録が1冊もできなかった。明日進めたい。来客はとても多く、本がたくさん売れました。
2.24(月)
寒さのピークはおそらく明日まで、とのこと。なんとか乗り切れそう。雪が降らなさすぎてかえって心配。
昨日に引き続き今日もお客さんが夕方まで途切れなかった。たくさん本も売れました。通販で「大漢和辞典」が売れて嬉しかった。二箱に分けて発送。国際郵便も2件、これは明日の発送に。
「日本の古本屋」で海外発送に対応しているお店はどれくらいあるのか、結構需要があると思うけど、最近はtensoや代理郵送の業者も増えてきて、そこからの注文もかなり増えた。兵庫の業者もいるみたい。
お客さんの波が引いてから、Mさんが差し入れを持ってきてくださる。リビセンの季節のスコーン!諏訪の冬の過ごし方で話が盛り上がる。春が待ち遠しい。今日は少ないけど、太田邦夫「エスノ・アーキテクチュア」、文化財建造物保存技術協会編「日本の建築の形と収まり」、濱島正士「建築図が語る古建築の世界」など、建築の本を少しだけ値付けしました。