言事堂の日記帖(2023.4-)
2024.2.5
立春も過ぎ、春がはじまるのかと思っていたら今日は朝から雪が降り始めた。一昨年末の店舗の改装時には2度ほど雪が積もって雪かきをしたけれども今冬はまだ。今日の雪でひさしぶりの雪かきになるかも。お客さんは今日は少ないはずなので、値付けに集中する。
昨年の秋頃だったか、来店してくださったとあるお客様から「この店は定まったジャンルがなくてなんでもあるのはなぜですか?」と言われてものすごく驚いたことをふと思い出した。つまりはセレクトされていない、節操がない選書とおっしゃりたかったのかもしれないけれど、私には意味が分からなくてその方の話を聞いている間、終始頭の中が「?」の状態だった。セレクト古書店も新刊書店も知っているけれども、そこと比較されても…。その方が「古書一般」を取り扱う、町の古書店に行ったことがないのかどうなのか。買取の本を店頭で選別するときに、他の古書店はもっと厳選して仕入れているのかもしれないけれどもお店で販売しなくても、市場に出して売ればいいと思って仕入れる書籍もあると思う。思い出してずっともやもや。
2024.1.6
新年明けましておめでとうございます。本年も言事堂をどうぞよろしくお願い致します。
元旦に発生した能登半島地震の被災地のみなさまに心からお見舞い申し上げますとともに、この地震によりお亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみ申し上げます。離れた場所に暮らす私たちは言葉にならない毎日を生きていますが、今できることをと思い、物資を運ぶお手伝いをしてきたところです。これからの動きにも常に俊敏でいたいので、被災地の状況を気にかけながら、日常を精一杯暮らしていこうと思っています。継続するために、無理せず、小さいことでもできることをひとつずつ。
4日から店舗を開店。最終日と初日は常連のお客様がいらしてくださった。ありがたい。地震の話をする。
2023.12.29
本日年内最終営業日。開店前に少しだけインスタライブ、楽しかった。来年はスタッフ及川さんとあたらしい新刊書の棚づくりをしようと画策中。
最終日なのでいつもよりお客様が多かった。ありがたいお言葉もいただいた。来年に向けて頑張ろうと思う。どんどん良い店にしたい。
通販で注文のあった本を棚から出してみると、いつのまにか背のところが破れていた。雑誌はとくに表紙部分は剥がれやすい。棚の中に入れている本を1冊ずつ検品するのは難しいし、悩ましい…。こればっかりは、お客さまに丁寧に本をみてくださいとお願いするしかない。そして破損した場合は、通販の対応もあるので、ちゃんと店員に伝えてほしいな…。
休み中はあちこちのメンテナンスや薪作り、通販の登録を進めます。年始は来年1/4から。また来年お会いしましょう。みなさまどうぞよいお年を。
2023.12.25
ただいま店内にて漆原さくら個展を開催中です。来年1/8まで。漆原さんは「食べ物絵師」と名乗りお仕事をされています。その名の通り、食べ物の絵を描いて生活されています。どの絵を見ても、ほんとうにおいしそうでほくほくしてきます。仕事中に見ると非常にお腹が空きます。ああ、食べたいなぁ焼きネギ、手巻き寿司、出汁のきいたお味噌汁。
漆原さんの絵に囲まれつつ、毎日50冊ほど値付けをしてどんどん品出しをしています。定期的にぜひ店舗にも足をお運び下さいませ。
年内の営業は29(金)まで。残りあと2日となりました。年末年始の読書用にぜひ本を選びにいらしてください。年始は1/4(木)からです。
2023.11.23
3日連続で出張買取。目も冴えて、査定の作業もよい本を見つけるスピードも上がってくる。日々鍛錬ですが、古本屋業も17年目に突入、もうすっかり中堅になってしまいました。斜陽産業ですが、若い古本屋が増えていくことを願っています。そこの人、古本屋になりませんか?なかなかたのしいですよ…
午前中、諏訪の老舗の某商店にて買取作業をしていたら、「まさかこんなお嬢さんがいらっしゃるとは思わなくてね、ほら、古本屋っていうと、おじいさんかおじさんが来るかと思うじゃない?」と話をされていて、とてもじゃないですがもうお嬢さんという年齢ではないので訂正させていただきましたが、古本屋業はまだまだ女性店主というのが珍しい職種でもあります。本は単純に重いので、腕力に自信のある女性はぜひ、怯まず古書業界に足を踏み入れていただければと思います。
対談イベントも終わり、来月は辰野町在住の食べ物絵師・漆原さくらさんの個展が始まります。12月なのでクリスマスツリーも店頭に出そうかと思っています。古本屋になってから、ずっと夢だったんですよ、店頭にツリーを置くことが。