言事堂の日記帖(2023.4-)
2024.4.7
4月に入ってから、怒涛の1週間だった。信じられない出来事が重なり、精神的にも肉体的にも疲労困憊。時に理不尽なことに巻き込まれ翻弄されてしまいます。自分を見失わないように、森の中で気分転換しています。
言事堂の通信販売部にいたずら注文が15件ありました。後日談ですが、おそらく不正入手のクレジットカードが実際に決済できるかどうか試すために適当な商品を選んで購入していたのでは?と思いました。まさかこんなことに使われるなんて。それぞれの対応に苦慮しますが、ユーモアで解決することはやめて、経験と、仲間と分けあった知恵で乗り越えたいと思います。
2024.3.21
確定申告が終わってほっとしています。今年度は大きな借り入れをして改装工事をしたので、普段の経理内容ではなかったのでどきどきしていました。事務仕事に時間もかかったし、大変な締めの作業でした。とにかく安心しました。
新入荷の本もぞくぞくと届いています。店頭買取も好調です。ぜひ店舗まで足を運んでいただけたらと思います。
先月は新刊書が50冊ほど売れまして、普段は15冊とか20冊とか、そのくらいなのですが、嬉しい悲鳴でした。とはいえ、大した数字でもないので、もっと売れるように選書にも力を入れていきます。新刊書店とはちょっと違った本が置いてあるかと思います。そこが楽しいのと、古書売り場と何か繋がっている感覚があるかと思います。山の中を歩いているように感じてもらえたら。
今日はじっくりじっくり棚を見て、時間をかけて選んで購入してくださるお客様がほんとうに多かった。励みになりますし、本当に嬉しいです。
2024.2.9
一昨日に柚木沙弥郎氏逝去の報、とても残念で寂しい。柚木さんの作品と出会ったのは今から25年程前だったか、まだ大学生の時に那覇・国際通りの久高民芸店で画集や作品を直接見て触れてから。言事堂を始めた17年前に柚木さんの本は絶対に扱いたいと思っていて、その時に仕入れをしたのが『夜の絵』。村山亜土作、布のコラージュ絵本で柚木さんの本のなかでは一番異色といわれるもの。それがいまでもとても好きな本だ。ご冥福をお祈りいたします。
先月、言事堂の諏訪店1周年の記念に、ご近所のカフェAMBIRDに『ことことブレンド』を作ってもらいました。ドリップパックになっていて、一杯から珈琲を淹れることができます。店頭にて販売していますので、お気軽にご利用いただけたらと思います。おかげさまでおいしいと好評いただいています。
2024.2.5
立春も過ぎ、春がはじまるのかと思っていたら今日は朝から雪が降り始めた。一昨年末の店舗の改装時には2度ほど雪が積もって雪かきをしたけれども今冬はまだ。今日の雪でひさしぶりの雪かきになるかも。お客さんは今日は少ないはずなので、値付けに集中する。
昨年の秋頃だったか、来店してくださったとあるお客様から「この店は定まったジャンルがなくてなんでもあるのはなぜですか?」と言われてものすごく驚いたことをふと思い出した。つまりはセレクトされていない、節操がない選書とおっしゃりたかったのかもしれないけれど、私には意味が分からなくてその方の話を聞いている間、終始頭の中が「?」の状態だった。セレクト古書店も新刊書店も知っているけれども、そこと比較されても…。その方が「古書一般」を取り扱う、町の古書店に行ったことがないのかどうなのか。買取の本を店頭で選別するときに、他の古書店はもっと厳選して仕入れているのかもしれないけれどもお店で販売しなくても、市場に出して売ればいいと思って仕入れる書籍もあると思う。思い出してずっともやもや。
2024.1.6
新年明けましておめでとうございます。本年も言事堂をどうぞよろしくお願い致します。
元旦に発生した能登半島地震の被災地のみなさまに心からお見舞い申し上げますとともに、この地震によりお亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみ申し上げます。離れた場所に暮らす私たちは言葉にならない毎日を生きていますが、今できることをと思い、物資を運ぶお手伝いをしてきたところです。これからの動きにも常に俊敏でいたいので、被災地の状況を気にかけながら、日常を精一杯暮らしていこうと思っています。継続するために、無理せず、小さいことでもできることをひとつずつ。
4日から店舗を開店。最終日と初日は常連のお客様がいらしてくださった。ありがたい。地震の話をする。